木魚とは


木魚(もくぎょ)とは、お経を読む時に
打ち鳴らす楽器であり仏具の一つです。
浄土宗の他に禅宗や天台宗などで使用されています。
木魚を打ち鳴らすことでリズムを整えます。

また修行中の僧が眠らないで精進するように
という意味を込めて魚を模しているため
木魚と呼ばれています。
なぜ魚なのかというと、瞼(まぶた)が
ない魚は眠らないものだと昔は信じられて
いたためです。

木魚は小さな座布団状のものの上に置かれ、
先端を布でまいた撥(ばち)と呼ばれる
棒状のもので叩きます。

大きさは直径六センチ程度の小ぶりの
ものから一メー トル以上になる巨大な
サイズまであります。
表面に彫られた図案も様々で自らの尾を
食う魚や二匹の魚が珠を持つ姿、竜などがあります。

全体の形は郷土玩具にある土鈴(どれい)の
ようだと思われる方が多いようです。
楠や桑などの木材を材料としており、
内部は空洞になっているため叩くと
「ポクポク」といった音がします。
開口部から刃を入れ、内部に空洞を作ります。

木魚の原型は中国の禅宗で使われていた
「魚板」(ぎょばん)と言われるもので、
魚の形をした板でした。
魚が「精進」を、魚が咥えている珠が
「煩悩」を意味しているそうです。
魚板は魚鼓(ぎょく・ぎょこ)とも呼ばれ、
禅宗では時刻や集合の音として使用されます。
木魚の上下を逆にしてみると少しは
魚の形に見えるかもしれません。

写真の木魚は法伝寺の木魚ですが、
狛犬のような顔の二匹の魚が珠を咥えて
いるのが、おわかりになりますでしょうか。


mokugyo




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